もしかしてあなたは、仮想通貨を調べ始めて、COMSAという単語を見つけたのではないでしょうか。
実は、COMSA自体は仮想通貨ではありません。COMSAが発行するトークンがCMSという仮想通貨です。
COMSAの評判は、当初は期待されていましたが、現在は否定的な意見も多いです。
では否定的な意見が増えてきた理由はなにか?そして将来性はあるのか?詳しく見ていきましょう。
目次
1 | 特徴
COMSAはzaifを運営する、テックビューロ社が提供する、プライベートブロックチェーンです。プライベートブロックチェーンとは、パブリックブロックチェーンと対の概念で、中央組織が管理するブロックチェーンです。
パブリックブロックチェーンの良い点は、簡単に仕様変更ができることです。どこかに異常や脆弱性が見つかった場合にテックビューロ社が単独で仕様を変更することができます。
では、COMSA特有の特徴はなんなのか?詳しく見ていきます。
1-1 | ICO史上7位の資金調達額
COMSAのICOは11月6日に終了し、約109億円を調達する超大型ICOとなりました。約109億という調達額は、全世界で7位に位置づけます。日本国内では2番目の規模のICOです。
調達額大きいと、サービスの開発費、マーケティング費用などに多く投資金額することができます。
1-2 | ICOプラットフォーム
COMSAは企業のICOを支援するICOのプラットフォームです。
あなたが今すぐにICOをしたいと言っても、何から手をつければいいのかわからないでしょう。それは企業も同じです。そもそもICOとは何かがわからない企業もあります。そこでCOMSAは、企業がICOをできるようにサポートします。
もしあなたがICOとはなにか?をわかりやすく知りたいのであれば、こちらの記事に図解付きでわかりやすく書いています。
具体的にCOMSAが行うサポートは以下の3つです。
- ICOソリューション
- トークンソリューション
- ワンタイム・スマート・コントラクト
順番に説明します。
1-2-1 | ICOソリューション
COMSAのHPではこのように書かれています。
ホワイトペーパー(目論見書)の整備から、ブロックチェーン導入プラン、国内外へのPR、トークンセール(売り出し)のツールまでをひとまとめに請け負うことによって、ICOの実施を完全サポートいたします。COMSAで発行するトークンは、今後COMSA COREを通してNEMとEthereumのブロックチェーン間で自由に行き来できるようになります。
つまり、ホワイトペーパーと呼ばれる、計画書の作成を手伝ったり、PRやトークンの売り出しをサポートするということです。
技術的な部分以外に、ICOをする前に必要なことをCOMSAがサポートしてくれるのです。
1-2-2 | トークンソリューション
発行するトークンを取り扱うためのZaif取引所や決済ツールを提供します。また、テックビューロが販売するプライベートブロックチェーン製品「mijin」によって、それらトークンを内部勘定で一括管理する環境を提供できます。更に別途、EtheremとNEMのブロックチェーンをまたいで利用可能なUSドルや日本円、Bitcoinとペッグしたトークンの発行と変換をサポートします。出典:COMSA – 実ビジネスのブロックチェーン導入を支援するICOソリューション
こちらは、上記のICOソリューションに対して、技術的な部分のサポートと考えれば良いでしょう。ICOをした後の管理や、ICOを進めていく中で必要な環境を提供するということです。
1-2-3 | ワンタイム・スマート・コントラクト
2018年には、Bitcoin、NEM、Ethereumのパブリックブロックチェーンと、mijinで構成する複数のプライベートブロックチェーンを連動させ、その間でトークンの整合性を保持できるサービスを提供します。また、ネットワークフィーを気にせず、実社会の法定通貨建ての商取引をブロックチェーン上のコントラクトとして第三者の仲介無しに執行できるようになります。出典:COMSA – 実ビジネスのブロックチェーン導入を支援するICOソリューション
ワンタイム・スマート・コントラクトでサポートするのは、各ブロックチェーンとの整合性の保持です。
簡単に言うと、ブロックチェーンはいろんな種類があります。そして規格などがブロックチェーンによって異なります。その規格を一度に同じ規格にするためのサポートをするということです。
1-3 | COMSAはプロジェクト。仮想通貨はCMS
よく勘違いされがちですが、COMSAは仮想通貨ではありません。
実は、COMSA自体はプロジェクトの名前です。COMSAのトークンがCMSという名称の仮想通貨です。
例えばあなたがビットコインを買う時、ビットコインのブロックチェーンを使うためには買いませんよね。ブロックチェーンを提供しているビットコインに魅力を感じて購入したいと思うのでしょう。
COMSAもそれと同じで、ICOプラットフォームを支えるCOMSAを買うのではなく、そのCOMSAが発行しているCMSを買う必要があります。
2 | 将来性
COMSAは当初、技術や目指す姿に多くの期待が集まっており、上で述べたようにICO史上7番目の調達額になりました。
しかし、現在ではその期待がかなり薄れています。
COMSAの今後はどのようになるのでしょうか。
2-1 | ICO案件が上げ材料?
COMSAの価格を左右するのは、COMSAを利用したICO案件が出ることです。
しかし、実は現在、COMSAのブロックチェーンを利用したトークンの発行はCOMSA以外に行われていません。
その結果、投資家の期待を裏切る形になり、CMSの価格はかなり下落しています。一時は400円以上の価格をつけていましたが、現在は60円前後。
今後、COMSAの行方を左右するのはやはり、COMSAを利用したトークンの発行が行われるかどうか?にかかっていると言えます。現在検討中の会社は以下の通りです。
プレミアムウォーターホールディングス | 検討中 |
LOOOP社 | 協議中 |
CMJ社 | 協議中 |
メタップス社 | 検討中 |
Chronoswiss社 | 検討中 |
CYBERLAB 9社 | 検討中 |
このように、検討中がかなり多いです。
逆に言うと、トークンが発行されれば、価格の上昇は期待できます。価格の下落が続くこの時期に逆張りでいくらか仕込んでおくのも一つの手です。
ギャンブル性が高いですが。。。
今日改めて思ったけどcomsaは爆発力やばいな。ICO検討の情報だけ簡単に上げる。過去にも400円台まで上がってるし、まだ保有者かなり少ないし今後の伸び代はかなりあると思う。もろもろ落ち着いて案件リリースされたらヤバイでしょうね。今は絶好の買い場です。
— XRP億りっぷるん(リップル)@仮想通貨モンスター (@coinpicksjapan) 2018年3月27日
2-2 | 価格上昇の鍵は、資金決済法クリア?
COMSAの動きがこれだけ迷走しているのは、資金決済法※1との兼ね合いが挙げられます。
ICOで発行されるトークンは、仮想通貨としての位置付けられます。資金決済法をクリアする必要があります。しかし、その資金決済法も仮想通貨の取扱いが明確に定まっておらず、制度を整えている最中なのです。
つまり、ICOしたくても、資金決済法をクリアする方法が明確になっておらず、膠着状態になっています。
※1《「資金決済に関する法律」の略称》資金決済サービスの拡充や適切な運営を目的として制定された法律。送金などの為替取引は、銀行等の金融機関だけに認められていたが、同法の規定に従い登録を行った資金移動業者にも、少額に限って認める。また、電子マネーなど前払い式の支払い手段に関しても法整備が行われた。平成22年(2010)施行。
[補説]前払式証票法で規制されていた商品券・プリペイドカード・ギフト券などは、この法律では「前払式支払手段」と総称され規制を受ける。金額情報を事業者のサーバー上で管理し、利用者にはIDのみ交付されるものも規制の対象となる。乗車券や入場券などは対象外。出典:コトバンク
2-3 | 海外展開
資金決済法の定めるルール下での運用を行うための整備を余儀なくされているCOMSAですが、海外への普及活動を同時に行なっています。ICO検討中の企業の中に、アメリカの企業であるCYBERLAB 9社、スイスの企業であるChronoswiss社があります。
規制をクリアし、海外への展開が進めばCOMSAが世界を代表するプライベートブロックチェーンになるかもしれません。そうなれば世界各国で行われるICOがCOMSA上で行われるようになり、必然的にCMSの価格も上昇するでしょう。
3 | まとめ
当時日本で最大のICO調達を行ない大きな期待を背負い誕生したCOMSAですが、資金決済法が大きく立ちはだかりました。ですので現在は法整備を進めている段階だと見ています。
COMSAが資金決済法でどのような位置付けになるかが明確になることで今後のICOの資金決済法上の位置付けを大きく左右するでしょう。
それだけ重要な役割をしていると言えますので、時間がかかることは必然です。
普及か、規制か。どちらに転んでもおかしくない状況です。COMSAは日本で取引できる仮想通貨の中でもかなりハイリスクハイリターンな仮想通貨の部類でしょう。
4 | 購入方法
日本国内でCMSを購入できる取引所はザイフのみです。価格が下がりきっているこの時期に逆張りでCMSを購入してみるのもいいかもしれません。大きなリターンを得るには、大きなリスクを背負う必要はありますが、生活費には手を出さないようにしましょう。