目次
仮想通貨取引所BitMEX(ビットメックス)でイーサリアム(ETH)を購入する方法について解説します。
「BitMEXでイーサリアムはどうやって購入するの?」
「BitMEXのメリットやデメリットってなに?」
「国内取引所と国外取引所のBitMEXは何か違いはあるの?」
あなたはこのような疑問を抱いていませんか?
BitMEXは仮想通貨のFXトレードを専門とした海外の大手取引所です。BitMEXの取引サイトは日本語に対応しており操作もしやすいため初心者の方からプロのトレーダーまでが愛用しています。
しかし、BitMEXを利用するには、ビットコイン(BTC)を国内取引所からBitMEXに送金する必要があります。また、日本の何倍も大きいレバレッジの取り扱いにも注意しなくてはなりません。
このように国内と国外の取引所では利用する際の条件が大きく変わってくるため、事前に取引所について調べておくことが重要です。
本記事では、初心者向けに国外取引所のBitMEXの買い方や売り方、メリット・デメリットなど取引を始める前に知っておきたい情報を詳しく紹介していきます。
BitMEX(ビットメックス )とは
BitMEXは014年11月に香港で設立された「HDR Global Trading Limited」という会社が提供している大手の仮想通貨取引所です。
BitMEXが利用されている理由のひとつに「セキュリティの強さ」があります。
2018年は国内取引所Zaifやcoincheckが顧客資産の一部をホットウォレットで管理していたため、ハッキング被害を受け多額の資産が流出したことで問題になりました。そして、今まで以上に取引所のセキュリティ対策は重要視されるようになったと言えます。
一方で、国外取引所BitMEXは顧客資産をコールドウォレットで管理しており、2019年1月時点でもハッキング被害にあったという報告はないため比較的安心して利用ができます。
BFに関しては、数日は何があってもいいように資金を移しときたほうがいいかも
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— KAZMAX(吉澤和真) (@Kazmax_83) 2018年5月11日
プロのトレーダーとして有名なKAZMAX氏も国内取引所のbitFlyerよりもBitMEXの利用を推奨しています。
BitMEXを使うメリット・デメリット
取引所のメリット・デメリットを知っていれば、取引手法に応じて取引所を上手に使い分けることができますので、BitMEXのメリット・デメリットについてもしっかり把握しておきましょう!
BitMEXのメリット
BitMEXのメリットは以下の通りです。
- アカウント登録は5分で完了する
- 日本語に対応している
- 国内の取引所と比べてサーバダウンしない
- レバレッジはBTCで最大100倍、ETHで最大40倍
- 追証なし
アカウント登録は5分で完了する
国内取引所BitMEXは「メールアドレス」「パスワード」「Google Authenticator(Google 二段階認証アプリ)」の3つがあればインターネットからアカウント登録を完了させることができます。
一方で、国内取引所はインターネットから手続きを完了した後に本人確認の審査があり、その後、口座開設に必要な認証コードの入ったハガキを受け取る必要があるためすぐに取引を開始することはできません。
日本語に対応している
BitMEXの取引所画面は日本語に対応しているため英語が苦手な人でも困惑することなく利用できます。一方で、日本語に対応していない取引所の場合、英語が読めない方にとっては口座開設手続きや売買取引をすることは困難です。
また、BitMEXは国内取引所よりも取引所画面が使いやすく初心者の方に優しい設計になっており、困ったことがあれば日本語でカスタマーサポートに問い合わせすることもできます。
国内の取引所と比べてサーバダウンしない
仮想通貨取引所では価格が急騰急落を起こした際に、アクセスが急激に増え、取引所のサーバがダウンしてしまうことがしばしばあります。
もしサーバダウンが発生すると取引所は緊急メンテナンスを行いますので、取引所から注文できなくなり、場合によっては大きな損失を被ってしまう可能性もあります。
BitMEXでもアクセスが集中してログインできないといった問題は過去に発生していますが、国内取引所に比べてBitMEXはサーバによる問題は発生していません。
レバレッジはBTCで最大100倍、ETHで最大40倍
BitMEXは主にFXトレードを専門とする投資家に利用されておりレバレッジはBTCで最大100倍、ETHで最大50倍、XRPで最大20倍まで可能です。
レバレッジ取引とは、自身が保有している資金よりも大きな額の取引を行うことができる取引です。例えば、残高10万円のときにレバレッジ10倍で取引すれば100万円で取引することができ、もし勝つことができれば元の資金の5倍の利益を得ることができます。その反面、負けてしまえば損失も5倍になりますので、ハイリスクハイリターンの取引手法と言えます。
追証なし
BitMEXは「追証なし」です。追証(追加証拠金)とは一定以上の損失を出してしまった際に取引所から不足分の追加入金を請求されることです。つまり、取引所に借金をする状態になります。
特に仮想通貨は価格変動が激しく、利用者の注文数が急増すると損切りできなかったり、強制ロスカットが効かないことがあるため、追証がなく借金のリスクのない取引所を選ぶことは非常に重要です。
強制ロスカットとは証拠金維持率を下回らないように自動的にポジションの決済が行われることで、損切りとは一定数の損失を出した場合にそれ以上の損失を出さないように注文の決済を行うことです。
BitMEXのデメリット
BitMEXのデメリットは以下の通りです。
- 日本円の入金はできない
- ロングとショートの両建てができない
- 出金が可能な時間は22時
日本円の入金はできない
BitMEXはBitMEXにお金を入金する際は、国内取引所で日本円とビットコインを両替し、その後にビットコインをBitMEXに送金しなくてはなりません。
国内取引所だと日本円を入金すれば取引可能になりますが、BitMEXは取引を開始するまでに国内取引所の口座開設や送金作業を行う必要があるため手間がかかります。
ロングとショートの両建てができない
BitMEXでは買い注文と売り注文を同時に注文することはできません。例えば、自身が買い注文を出している状態で、長期的に見れば相場が下がると判断して売り注文を出しておきたいときに売り注文を出してしまうと買い注文が注文枚数に応じて相殺されてしまいます。
もし反対注文を行うことができれば損失を抑えられ利益を増やすことが可能ですが、BitMEXではその機能が備わっていません。
出金が可能な時間は22時
BitMEXでは仮想通貨を出金できる時間が指定されています。例えば、当日13時にいますぐビットコインを出金したいと思っても出金処理が開始されるのは22時前後の時間です。
そのため、資金の移動を頻繁に行う方にとっては不便な条件と言えます。
BitMEXで注文するまでの手順
ビットコインを送金する
国内取引所にある日本円をビットコインに両替し、ビットコインをBitMEXに送金する必要があります。この際の送金手数料については、GMOコインとBITPOINTTが無料、bitbankが国内取引所の中でも送料が高くなりますので、参考にしてください。
今回は国内取引所GMOコインからBitMEXに送金する手順を案内します。
GMOコイン取引所のトップ画面を開き、左側のメニューから「①仮想通貨」を選択します。その次に、「預入」から「②送付」を選択します。
③宛先(ラベル)を選択することができます。初めてGMOコインから送付する方は宛先の候補が表示されませんので、新たに宛先の追加を行います。
「新しい宛先を追加する」を選択し、名称(ラベル名)と送付先のビットコインアドレスを登録します。
あとは、④送付金額、⑤送付枚数、⑥認証コードを入力して入力事項を確認し、間違いがなければ送付して完了です。BitMEXへの出金時は22時前後となっていますが、入金時は即時反映されます。
BitMEXの画面右上に入金したビットコインが反映されているので、確認してください。
イーサリアムの取引画面に変更する
BitMEXのアカウントを登録したばかりの状態は「ビットコイン」との取引画面になっていますので、「イーサリアム」に変更します。
トップ画面の上部に表示されている「イーサリアム」を選択すれば、イーサリアムの取引画面になります。
BitMEXの注文方法・ツール
成行注文とは
成行注文とは、今すぐに最もお得な価格で通貨を購入したい際に利用する注文方法です。例えば、相場が動き出した瞬間の買い注文や売り注文、すぐに決済したいときの損切り・利確で成行注文を使用します。
しかし、成行注文にもデメリットがあります。例えば、急騰・急落で取引所の取引量が急増した場合に新規の注文が通らないことがあります。また、すでにポジションを持っており成行注文ですぐに決済したいときに、注文が通らなければ強制的にロスカットされてしまうリスクもあります。
指値注文とは
指値注文とは、自身が買いたい・売りたい価格で注文を通すことができる注文方法です。例えば、現在の1BTCの価格が50万円だとして1BTC49万円になったら購入するというように、売買価格を自由に設定することができます。
そのため、成行注文とは異なり想定外の価格で注文が通るようなことはありません。また、指値注文は成行注文よりも手数料が安く済みますのでお得に利用することができます。
証拠金・レバレッジ数・枚数の計算
BitMEXでは証拠金やレバレッジ数、枚数の計算を行えるツールが備わっています。
注文画面の上部に電卓のマークがありますので、そこを選択します。
「利益/損失」では、数量・参入価格・出口価格・レバレッジを設定することで、決済した場合の利益や損失、ROE(利益率)を割り出すことができます。
「目標価格」ではROE(利益率)から目標となる参入価格と必要なレバレッジ数を割り出すことができます。
「清算価格」では、ロングかショート、レバレッジがクロスか分離のどちらかを選択します。「クロス」とは残高すべて(最大倍率100倍)を証拠金にあてる設定で、「分離」は自分で選択した保有ポジション1~100の倍率を証拠金にあてる設定です。
そして、数量・参入価格・レバレッジを設定することで自動的に清算される価格を割り出すことができます。
BitMEXでのイーサリアムの購入方法
買い注文と売り注文の基本的な操作は同じですので、今回は指値・成行の購入方法で紹介します。
- イーサリアムを成行注文する方法
- イーサリアムを指値注文する方法
- イーサリアムをストップ注文する方法
- イーサリアムの注文を決済する方法
イーサリアムを成行注文する方法
- 成行を選択します。
- 現在の価格で購入したい数量を記入します。
- レバレッジを選択します。(クロスは残高すべてを証拠金にかけるため、非常にリスクがあります。そのため、レバレッジ数は1~3倍を推奨します。)
- 成行買いを選択します。その後、確認画面が出てきますので問題がなければ「買い」を選択し注文が完了します。
イーサリアムを指値注文する方法
- 指値を選択します。
- 数量を入力します。
- 指値価格を入力します。※指値は③に記載の現在価格よりも安くなった時に注文が通るようにします。
- レバレッジを選択します。
- 買い/ロングを選択します。その後、確認画面が出てきますので問題がなければ「買い」を選択し注文が完了します。
イーサリアムをストップ注文する方法
ストップ注文は逆指値注文とも呼ばれており「相場のトレンドが転換するタイミング」や「想定した方向とは異なる方向に相場が動いたとき」などに利用される注文方法です。
特に仮想通貨は価格変動が激しく、一度に大金を失ってしまう可能性があります。しかし、ストップ注文をうまく利用することで大きな損失を防ぐことができます。
図のように、買い注文を出した後に相場が上昇せずに急落してしまった場合は、一定以上の損失を膨らませないように意識されるラインを見極め、場合によってはストップ注文で損切りします。
また、相場が反対の方向へ動くと考えた場合は始めに注文した枚数以上を反対の方向へ注文し、新たにポジションを取ることも可能です。
イーサリアムの注文を決済する方法
1.アクティブな注文を確認する
注文が完了すれば「アクティブな注文」に注文情報が記載されます。
2.ポジションを成行決済する
「ポジション」の右端に「決済」ボタンと「成行」ボタンがあります。「決済」ボタンは左の入力項目に決済したい価格を記入し指値で保有しているポジションを決済することができ、「成行」ボタンはその時の価格ですぐに決済できます。
また、通常の指値・成行の注文画面から希望の数量を注文すれば、すべてのポジションを決済せずに枚数を一部決済することも可能です。
3.ポジションの決済内容を確認する
確認画面が出てきますので枚数を確認し、問題がなければ「ポジションを成行を決済」を選択します。
4.ポジションの決済結果を確認する
決済完了後は「決済済みポジション」で利益と損益を確認できます。
BitMEXでイーサリアムを購入する際の注意点
仮想通貨トレードで資産を無駄にせずに大きな損失を防ぐためには「資金調達率」「レバレッジ」「強制ロスカット」などを学ぶ必要があります。
資金調達率
資金調達率(funding手数料)とは、現物価格とBitMEX価格の間で発生する乖離を解消するためのもので、相場の状況や保有しているポジションによって通貨の受け取り・支払い義務が生じる手数料です。もし、funding手数料を得られる状態で長期ポジションを保有できるとポジションを保有しているだけで資産を増やすことも可能です。
funding手数料が発生するのはポジションを持った瞬間からではなく、日本時間の「5時」「13時」「21時」にロングやショートのボジションを保有していると発生します。もし、相場の状況によってfunding手数料を支払いたくない方は「5時」「13時」「21時」になる前にポジションを解消しておく必要があります。
また、funding手数料の大きさはレバレッジをかけたポジションの総額によって変わってきます。例えば、10万円にレバレッジを100倍かけて取引した場合には、総額の1000万に手数料が発生します。
このようにレバレッジによる損失だけに注意するのではなくfunding手数料についても知識を深めることが重要です。
実際にBitMEXのトレード画面で資金調達率(funding手数料)を確認する方法を見ていきましょう!
トレード画面の左下に注目してください。
資金調達率が「-0.0900% 5時間後」と表示されています。
これは5時間後にロングポジションを持っていると0.0900%の手数料がもらえることを意味しています。一方でショートポジションを持っている場合は0.0900%の手数料を支払わなければなりません。
もしBitMEXの資金調達の仕組みを利用して利益を得たいのであれば、5時・13時・21時の直前にエントリーを行うことや、相場が大きく変動し乖離が大きくなりfunding手数料が大きくなったタイミングを狙うなど、条件が優位になるように工夫をすると微益を得ることもできます。
このようにfunding手数料を得るためのポジション取りを上手に行えると優位な状態でポジションを保有できますが、その時のトレンドに逆らってまでfunding手数料を重視すると、仮想通貨の急激な価格変動で思わぬ損益を出すリスクもありますので十分に注意してください。
レバレッジと強制ロスカット
BitMEXの利用において最も注意しなくてはならないのは「レバレッジ」と「強制ロスカット」についてです。
BitMEXのイーサリアムの場合は「レバレッジ50倍」まで可能で、1万円を証拠金にした場合は50万円分の運用をすることができ、証拠金が50%以下になった際に発生するようになっています。(都度の証拠金については前途した「証拠金・レバレッジ数・枚数の計算」を参考にしてください。)
しかし、50%以上の損失が発生しないからといってレバレッジを50倍かけてしまうと、少しの価格変動ですぐに証拠金が50%以下に達してしまい、取引を強制終了させられてしまうことになります。
また、BitMEXでは最初の設定からレバレッジが「クロス」に設定されている可能性があり、これに気づかずに取引を開始してしまう初心者の方は多くいます。
レバレッジを利用すると一度に大きな利益を得ることもできますが大きな損失を出す可能性もあります。初心者の方はすぐにハイレバレッジで取引するのではなく、まずはレバレッジの使い方やロスカットされる価格の計算などを覚えることを優先して取り組みましょう!
BitMEXでのイーサリアムの購入方法のまとめ
BitMEXの購入方法や売却方法、メリット・デメリットなど、参考にしていただけましたでしょうか?
BitMEXは「使いやすさ」「セキュリティ」「レバレッジ倍率」などのサービスが優れているバランスの良い取引所です。また、国内取引所と異なり追証がないことやレバレッジを100倍までかけられるなど国内の取引所では対応していないサービスを提供しています。
もし、あなたがこの記事を読んでBitMEXでのイーサリアムの購入を考えているのであれば、実際の取引を再現できる「BitMEX Testnet」というデモトレード(練習用のサイト)で取引画面の操作を覚えてから開始することを推奨します。
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