2018年になり、ブロックチェーンプロジェクトが世界中で開発されています。
今回は、その一つであるInmediateを紹介します!
Inmediateは、シンガポール発のブロックチェーン保険プラットフォームです。どのようなプロジェクトなのか、初心者でもわかりやすい解説と、なんと共同設立者であるOtbert de Jongさんに直撃インタビューすることができました。
なかなか日本では情報が入りにくい海外のブロックチェーンプロジェクトを知りたいという方は、ぜひご一読ください!
目次
1.Inmediateとは?
Inmediateとは、シンガポール発の保険プラットフォームプロジェクトです。2018年4月に発足しました。
今年7月に東京で開催されたアジア規模のブロックチェーン・仮想通貨イベント、Token Sky Tokyo 2018でも登壇しています。
ユーザー・保険会社・販売者と、保険に関わる全てのプレイヤーからなる、保険エコシステムの構築を目指しています。
ブロックチェーンは保険とも相性が良いとされていますが、全てのプレイヤーを巻き込んだプラットフォームは存在しません。したがって、Inmediateは保険業界において、世界初のプロジェクトになると考えられています。
Inmediateは保険業界を在り方を一新すると宣言しています。では、どのようなプロジェクトなのか、詳しく見ていきましょう。
1-1.基本的な仕組み
Inmediateは、スマートコントラクトを用いて、様々な保険サービスを提供できるエコシステムの構築を目指しています。
スマートコントラクトを採用することで、保険の取引におけるスピード・明確さ・低コ
ストを実現することが可能になります。
1-1-1.保険証券をブロックチェーンに記録
まず、保険証券をブロックチェーンに記録するようにします。
ユーザーが購入した保険証券に契約内容等の詳細情報を記入し、ブロックチェーン上に記録することで、改変することが不可能になります。
1-1-2.オラクルとの接続
オラクルとは、大雑把に言うと信頼できる情報を蓄積したサーバーを意味します(決して企業のオラクルではありません)。
Inmediateプラットフォームとオラクルで情報のやり取りをすることで、より幅広いサービスの提供が可能になるとしています。
1-1-3.コンスタントな支払いの実現
上記の仕組みを構成することで、一定の条件が満たされると支払いが自動的に行われるようになります。
ユーザーは保険金を簡単にかつ素早く受給できるようになり、保険会社も余計なコストをかけず、ユーザーからの不正な請求を受けることがなくなります。
1-2.メリット
Inmediateを利用することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。ユーザー・保険会社・販売者でそれぞれ見ていきましょう。
1-2-1.ユーザー
ユーザーは、信頼できる保険証券を購入できるようになります。また、その保険証券は、幅広い選択肢が用意されており、自分に合ったものが選べるようになります。
また、安定的に保険金の受給が可能となり、そのための契約金も安く抑えられるようになります。
また、将来的にはInmediateプラットフォームを利用することによる報酬を得ることが可能になるとのことです。
1-2-2.保険会社
保険会社にとっては、様々なサービスを提供する上での障害を低減させることができるとのことです。
支払い関する手続きが自動化され、不正な請求もなくなり、広告に関するコストも低減させられます。
また、リアルタイムな情報を得られることもでき、新しいサービスも時間をかけることなく市場に提供することが可能になります。
1-2-3.販売者
取り扱いたいサービスも柔軟に選択し、ユーザーに適切に届けることが可能になります。
ユーザーに提供するまでのコストも低減させられ、結果的に収益の増加が見込まれます。
1-3.Zilliqaと提携!
Inmediate利用するブロックチェーンプラットフォームとして、Zilliqaと提携しています。
Zilliqaとは、暗号通貨プラットフォームの一つです。ブロックチェーンの大きな課題であるスケーラビリティ問題をシャーディングという技術を採用することで、1秒間に何十万件ものトランザクションが可能になるのが最大の特徴です。
Inmediateはプラットフォームを構築する上で、多くトランザクションを素早く処理することが必須としており、その手段としてZilliqaのブロックチェーンを利用することにしています。
また、デロイトトーマツコンサルティンググループ等、さまざまな企業・プロジェクトと提携しています。着実にパートナーを増やしており、今後も新しい提携先が増えることでしょう。
※シャーディングとは?
ブロックチェーンのスケーラビリティ問題を解決するために開発された技術。
今までは、一つのトランザクションを全ノードが検証作業していたが、ノードを複数のグループに分け、トランザクションをそれぞれに分配することで、トランザクションの検証スピードを上げるようになっています。
1-4.誰が設立したの?
このInmediateを設立した一人が、Otbert de Jongさんです。
今回、なんとOtbertさんに直撃インタビューすることができました!次からOtbertさんのインタビュー内容を記載します。
なぜInmediateを設立しのかなど、さまざまな事を聞いてきましたので、ぜひご一読ください。
2.共同設立者Otbertさんに直撃インタビュー!
2-1.Otbertさんプロフィール
Inmediate共同設立者兼CEO。
ABN AMRO銀行やコンサルティング会社pwcでの業務に従事し、現在はMetis Consultancy 取締役、Insurance Market CEOを在任中。
1992年ブラッドフォード大学MBAを取得。
2-2.Otbertさん直撃インタビュー!
Inmediateについて
日本への参入について
今後の展望について
ICOについて
まとめ
Inmediateは、他に類を見ない、ブロックチェーンによる保険プラットフォームです。数年先には、保険サービスのスタンダードになる可能性があります。
残念ながら、日本では現在(2018年8月)、ICOが全面的に禁止されているので、このようなプロジェクトは海外でしか見当たりません。
しかし、ブロックチェーンはインターネット以来の革命とも言われているだけに、海外の情報にも注目していきたい所です。