仮想通貨テザーは今後どうなるの?
仮想通貨テザーの特徴について知りたい
仮想通貨テザーは法定通貨米ドルのレートを基準に価値が決まっている通貨です。
何かと話題の通貨でもあるため一度は耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか?
そこで、本記事では初心者の方向けに仮想通貨テザー(tether)の今後や将来性、特徴についてわかりやすく紹介していきます。
目次
仮想通貨テザーとは
仮想通貨テザー(tether)とは、tether社が発行する2015年に公開されたステーブルコインです。
ステーブルコインとは、法定通貨と価値が連動する仮想通貨のことで、一般的な仮想通貨のように価格変動が大きく起きないという特徴を持っています。
テザー(Tehter)は、法定通貨米ドルと連動した価格で常時取引される仕様となっており、通貨名は「USDT」です。この記事では、わかりやすくするため「テザー」と表記しております。
まさに、テザーはブロックチェーンを活用した米ドルの仮想通貨バージョンとも言えますね。
現在テザーは時価総額ランキング8位になっており、市場参加者からも大変人気と期待値の高い仮想通貨であることがわかります。
仮想通貨テザーの今後
仮想通貨テザーの今後について考えていきましょう。
テザーは仮想通貨と法定通貨の良い部分を併せ持っており、信ぴょう性が高いシステムで構成されている通貨です。
しかし、テザーはネガティブな話題で度々ニュースになります。
例えば、2017年12月ごろの「ビットコイン価格の急騰はテザー社による価格操作である」とテキサス大の教授らが論文公開していたことや、2018年4月26日に「テザーの損失隠ぺい疑惑」がニュースになるなどです。
また、こうしたニュースが影響して、tetherの運営企業の不透明さにも懸念が高まっています。
仮想通貨市場が動き出す際にはテザーから相場に影響を与えるニュースが出てくる傾向がありますので、今後は特に注目しておきましょう。
仮想通貨テザーの現在価格
2018年12月の時点では113円台まで低迷しており、その後も価格はあまり変わらず、2019年5月29日時点で109円となっています。
テザー(Tether)は、法定通貨による価値の裏付けしているため通常の仮装通貨のように大きな価格変動はありません。
そのため、上記のように価格も安定する傾向にあります。
仮想通貨テザーの特徴
テザーの特徴は以下の3つです。
- 仮想通貨テザーは米ドルと同じ価格になる
- 仮想通貨テザーは中央集権的”>仮想通貨テザーは中央集権的
- 仮想通貨テザーのProof of reserves(PoR)
順番に見ていきましょう。
仮想通貨テザーは米ドルと同じ価格になる
テザーの一番の特徴は、その価格が米ドルと連動することです。米ドルの価格が110円だった場合、テザーの価格も110円となります。
価格の連動は、ペッグと表記されることがあります。ペッグという言葉は仮想通貨だけでなく、その他の金融商品を調べる時によく出てくるので覚えておくと良いでしょう。
固定相場制のこと。自国の通貨を他の通貨(円、ドルなど)の価格と連動させる。本来は、開発途上国がつながりの深い大国と価格を連動させることで、自国の通貨の価格を安定させるために採用された。
仮想通貨テザーは中央集権的
テザーは法定通貨USDと仮想通貨USDTの価格を安定させるためにも、取引情報を中央で管理する必要があるため中央集権の仕組みになっています。
通常の仮想通貨の仕組みはネットワークの中央に管理者を必要としない非中央集権的なシステムが採用されていますが、テザー(Tehter)はそれとは異なります。
テザー(Tether)の価格を管理しているのは、テザー(Tether)を発行している「Tehter Limited(テザーリミテッド)」です。
Tehter Limitedは、入金された資金(USD)と同じ金額のテザー(USDT)を発行し、法定通貨に戻す役割を担っています。また、テザーの透明性が高いと言われる所以も入金された金額を公開しているためです。
この仕組みを「Proof of Reserves(PoR)」と呼びます。
仮想通貨テザーのProof of reserves
テザー(Tether)は「Proof of reserves(PoR/プルーフオブリザーブ)」というコンセンサスアルゴリズム採用しています。
新規で発行されるテザーはProof of reservesのシステムにより発行されます。
まず、ユーザーはテザーの発行元であるTether Limitedが管理する銀行口座に法定通貨(USDなど)を入金します。そうすれば、その額に応じた仮想通貨テザー(USDT)が発行されます。また、法定通貨を引き出した場合にはその分のテザー(USDT)は減少します。
このようにテザー(Tether)は、法定通貨による価値の裏付けしているため価格が安定します。
仮想通貨テザーの疑惑
テザーにまつわる疑惑は2つ存在します。
流通額と同額の米ドルを保有していない?
米ドルと連動するということは、いつでも米ドルと同じ価格でテザーを交換することができるはずです。そのため、テザー社は市場に流通しているテザーと同じ量の米ドルを保有していることが必要条件です。
しかし、テザー社がテザーの発行量と同量の米ドルを保有しているかが疑問視されています。
Twitterやraddit、そして、2018年1月に開催されたビットコインカンファレンスではテザーの発行量と同額の米ドルを保有していることを証明するように求められましたがその要求に答えていません。
これはおよそ半年経った現在でも明らかにされておらず、疑問が深まるばかりです。
ビットコインの高騰はテザーが操作?
さらに、2018年6月13日にはテキサス大学のジョン・グリフィン教授が論文で「テザーはビットコイン相場の安定と操縦の両方の目的に利用されたと考えられる」と述べている。
つまり、昨年末に起こったビットコインの価格高騰はテザーを使って引き起こされたのではないかという問題提起です。
さらに、「市場の不正や操縦があれば、データに形跡が残る。データを追跡すると、操縦があったとの仮説にかなり整合する」とも述べており、市場全体に激震が走りました。
これに対し、tether社のCEOバンデルベルデ氏※1は「テザーが価格操作や価格押し上げに利用されたということはあり得ない」と反論しています。
※1バンデルベルデ氏はbitfinexのCEOを兼任。
※参考:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-13/PA9TKO6K50XU01
仮想通貨テザーの将来性
これまでテザーの将来性を見てきました。多くの疑問が浮上していますが、明るいニュースも存在します。ここからは将来性を見ていきます。
テザーの将来性は以下の2つです。
・仮想通貨市場を支える
・取引所クラーケンが取り扱い開始
順番に詳しく見てみましょう。
仮想通貨テザーは仮想通貨全体を支える
多くの疑問が渦巻くテザーですが、需要は大きいです。
その理由は、中国人の存在です。中国では仮想通貨の規制が厳しく、気軽に人民元を使った仮想通貨の取引ができません。そのため、多くの中国人はテザーを介して仮想通貨の取引を行なっています。
仮想通貨の現在の価格は中国人が支えている部分も大きいです。さらに、すでに資産のほとんどを仮想通貨に変えている人もいるため、簡単に規制できません。
テザーも同じように、仮想通貨の市場を支える中国人の資金流入をテザーが担っていると言えるため、テザーを規制することが難しくなっていると言えます。
仮想通貨テザーはクラーケンが取り扱っている
テザーは、クラーケンという仮想通貨取引所が取り扱っています。
クラーケンは、上場する仮想通貨を取引が始まる前までに精密に調査することで有名で、CEOのポール氏は「取り扱っている通貨はほぼ間違いなく詐欺ではない」と述べています。
この発言は、間接的にテザーも安全な通貨であると述べていることになるため、注目を集めました。
仮想通貨テザーの今後についてまとめ
テザーの特徴と将来性をまとめると以下の通りになります。
・米ドルと価格連動
・2つの疑惑が存在
・仮想通貨市場を支えている
・クラーケンが取り扱い開始
テザーは、かなり大きな需要が存在しています。需要が伴う仮想通貨は現段階では稀であるため、有用な仮想通貨であることは間違いありません。
しかし、一方で疑惑も存在しており、さらにその疑惑が釈然としないまま時間だけが経過していると言えます。
需要と疑惑が同時に存在しているテザー。疑惑が晴れれば、仮想通貨市場全体にとって良いニュースになるでしょう。
仮想通貨への投資を検討しているのであれば、テザーの動きを注視していると良いでしょう。
4.購入方法
テザーを日本で取り扱う取引所はありません。そのため、日本の取引所でビットコインを購入し、海外の取引所にビットコインを送金してテザーを購入する必要があります。
- 国内販売所GMOコインでビットコイン(BTC)を購入
- 海外取引所のバイナンスのアカウント登録
- バイナンスでビットコインアドレスを生成
- GMOコイン→バイナンスのアドレスへ送金
- バイナンスにてビットコインでテザーを購入
GMOコインは海外への送金手数料が無料ですので、どれだけ送金しても無駄な費用がかかりません。
ただ、GMOコインはスプレッド幅が少し大きいので、何度も売買するのではなく、まとまった金額の仮想通貨を購入するようにしましょう。